2種類の意思決定

岐阜県可児市の税理士西村賀彦です。税務申告などに加え、コンビニなどのフランチャイズビジネスに関する起業・経営相談や資金調達、補助金申請などのお仕事を中心に活動させていただいております。

今日は、経営における「意思決定」について最近思うことを書いてみます。

振り返ってみると、税理士としての最近の10年間だけでなく、大学を卒業してコンビニのスーパーバイザーをしていた時代、両親と陶磁器製造業を営んでいた時代、税理士法人に勤務していた時代、すべてにおいて経営者と接することが多かったです。
そして、今年の6月から自分自身も経営者としてスタートしてみて、「経営は、意思決定の連続だ」と実感しています。

この6月から、まだ3ヶ月あまりしか経っていませんが、大きな意思決定、小さな意思決定を含めるとすでに数えきれないほどの意思決定をしてきたことになります。
開業するかしないか、いつ開業するか、事務所を借りるかどうか、場所はどこにするか、開業の案内をどう送るかの判断、ホームページは作るのかの判断、誰にお願いするかの判断・・・などなど。

ここで気づいたことは、この「意思決定」にも2種類あるということです。

  • 「どうしますか?」と選択を迫られるもの
  • やるかやらないかは自分次第で決めることができ、やらなくても過ぎていくという選択を迫られないもの

の2つです。

前者は、例えば「この商品はいくらで売ってくれますか?」と聞かれている訳ですから、誰でも意思決定が必要だとわかります。
しかし、後者は、知らず知らずのうちに「やらない」ことを「意思決定」している可能性があります。例えば、「今日、Blogを書く」ことは結果的に書かなかった場合、「書かない」という意思決定をしたことになりますが、「書かない」という意思決定をしたとは気づかないことの方が多いと思います。
つまり、「今日、Blogを書く?」と聞かれれば、意思決定だと気づきますが、通常は聞かれません。経営上は、

  1. 明らかに意思決定の場面とわかるもの
  2. 知らず知らずのうちに「やる」「やらない」を決定している意思決定があること

は、経営者として認識しておかなければならないことだと思います。

機会損失という言葉は、お客様が欲しいと思ったときに商品がなかった時などに使われる言葉ですが、意思決定が本当は必要な機会なのに意思決定ができなかった、気づかずに過ごしてしまったというときにも大きな損失があるのだと思います。

しかも、上記の例の前者のパターンよりも、後者のパターンの方が経営への影響は大きいと感じています。お客様や取引先から「どうしますか?」と聞かれることに対しての意思決定ももちろん大切ですが、日々の経営において「やるべきこと」に気づき、「やる」という意思決定をすることの大切さを身をもって感じています。

税理士として、事業の状況を適切に把握できる情報提供をし、経営者の意思決定の支援ができるよう、自分自身も意思決定をし、成長していきたいと思います。


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