17,000人のオーナーが選択を迫られることに

コンビニ3位のファミリーマートと、同4位のサークルKサンクスを傘下に持つユニーグループHDとの経営統合が話題になっています。

ただ現状、各本部から正式な発表があったわけではありませんが。

ファミリーマートプレスリリース

ユニーグループホールディングスプレスリリース

報道では、両者を合わせたコンビニ店舗が、最大手のセブンイレブンを上回るとして、大きなニュースになっています。

ただ、テレビなどを見ていても、本部側の思惑や消費者の視点からみた報道が多く、加盟店オーナーの立場からの意見が、ほとんどないように思います。

コンビニは、そのほとんどがフランチャイズ(FC)契約により、本部と加盟店オーナーがそれぞれ独立した立場で経営を行っています。

わかりやすく説明するために誤解を恐れずにいうと、本部は本部の経営に責任を持ち、加盟店は加盟店の経営に責任を持つということです。

もちろん、本部と加盟店は運命共同体ということもできますが、独立した存在であることが大前提です。

今回の両本部の決断は、規模のメリットや、商品開発力の向上などを優先して、統合した方が本部としての経営責任を果たすことだという判断なのだと思います。

一方で各加盟店オーナーにはどのような影響があるのでしょうか。

一言で言えば、FC契約の内容が変わる可能性があります。各オーナーが本部と締結しているFC契約書には、今の店舗ブランド(ファミリーマートやサークルKなど)を使用して営業をする旨が記載されています。

今後、店舗ブランドが統一されることになれば、使用ブランド、ロイヤリティ、本部が加盟店に行うサービス内容などが見直される可能性があります。

その契約変更を、各加盟店が合意するのかしないのかを選択する必要がでてきます。その際の選択肢は、今後の動向により変わってくると思いますが、今回は店舗ブランドの統一をしたいとのことですので、おそらくブランド統一に「同意する」or「同意しない」という選択になると思います。

すなわち、ブランド統一を了承して、新FC契約に移行するか、それとも解約するかという選択になるのではと考えています。

FC契約がかわるということは、ロイヤリティなどの直接収入に関わることも変わる可能性があります。

過去、サークルKとサンクスが統合した際には、ブランド統一をすることによるFC契約の統一が障害となり、そのまま2つのブランドが残った経緯があります。

大部分の経営者が新契約への移行を了承するとの目算で、進んでいる統合なのだと思いますが、この辺りが難航すると、FC契約が解約され直営店が一時的に増えると言ったことも想定されます。

この統合が実施された場合、近い将来に、各加盟店オーナーは今後の契約について、選択をしなければならないと思われます。加盟店によっては、近くの競合店が自分と同じブランドになってしまうという店も少なくないのではないでしょうか。

本部の意思決定により、約17,000人の加盟店オーナー(複数店オーナーを考慮していない数字です)が意思決定を迫られるという側面を忘れてはいけないと思います。

 

 


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