イチローはなぜすごいか?
イチローがすごいことは、誰でも知っていることです。では、なぜ“すごいとわかる”のでしょうか?
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「すごい」とわかるためには、他と比べてどれくらいすごかがわかる必要がある
例えば、目の前でイチロー選手と、普通のプロ野球選手が素振りをしているとしたとき、その素振りだけをみてイチロー選手の方がすごいとわかる人は、きっと、野球のことにとても詳しいほんの一握りの人だけでしょう。何が言いたいのかといいますと、イチローのすごさが、当たり前のように、ほぼ全ての人に伝わるのはなぜかということです。
僕が考えるにそれは、「数字」があるからだと思うのです。
・日本とメジャーと通算で前人未到の4,367安打
・メジャーシーズン最多安打(262本)
・日本初のシーズン200安打
・日本通算打率.353
・7年連続首位打者
・メジャー10年連続200安打
などなど、ここには書ききれないくらいの記録があります。
もちろん、数字には表せない人格、記憶に残るプレーなど、記録だけでは語れない部分もたくさんあると思います。
しかし、イチローがすごいことが伝わるのに、この「数字」は不可欠な要素だと思います。
更に言えば、野球もサッカーも、バスケットボールもデータ(数字)があるからこそ、各選手のすごさが伝わり、ファンになるのではないでしょうか。
想像してみてください。野球中継やスポーツニュースで、選手の名前とヒットを打った映像だけが延々と流れていたら、その中で誰がすごいかわかる人はほとんどいないのではないでしょうか。
「すごい」を認識し、人間性に着目した結果、ファンになる
「どれくらいすごいか」がわかる客観的な数字があってはじめて、数ある選手の中で「この人すごい」と認知され、その後にその選手のキャラクターや、野球にかける思いや、今までの苦労などがクローズアップされてその選手の魅力が伝わっていく・・・。
つまり数字によって「どれくらい」すごいかという“差”がわかるのだと思います。
これを経営に当てはめてみる
このことは、他の様々なことにも当てはまります。
例えば、医療では血液の微妙な数値の変化から、本人も気づいていないような病気の兆候が発見できたり、車でも燃費が計算できるからこそプリウスの価値が伝わるわけです。
これを経営に当てはめてみると、経営とは「顧客のニーズの変化にいかに対応するか」が大切ですから、それができているかを漠然と考えているのか、仮説をもって数値で分析しているかで大きく異なると考えています。
自社の商品・サービスと顧客のニーズにズレが生じた時、数値としてはどこに現れてくるのか考えてその数値を追っている会社と、売上の減少という結果に現れて初めて気づく会社では、やはり将来は違うと思います(自戒も込めて書いています・・・)。
小さな変化に気づくための手段として「数字」を利用する
もちろん、現場でのお客様の声に耳を傾けることが大切ではあるのですが、現代は、お客様の選択肢が多様化し、ニーズに合致しない場合、お客様は無言で別のところに行ってしまうという難しい時代です。
変化に気づく手段として、「数字」に注目したり、今まで注目していなかった新たな数字に着目してみることもご検討してみてはいかがでしょうか。
※このような自社の状況を定量的に評価する数字をKPI(Key Performance Indicator)といい、進捗把握や業務改善に役立つとして注目されています。ご興味がある方は、またお問い合わせください。
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